サンリオはいいかげん恥を知るべき。それを盲目的に擁護する方々も。

 まずはこの記事から。
 キャシーだけじゃないリトルハニーも−サンリオのミッフィー酷似疑惑


 1970年代には、極東の田舎企業に「オリジナリティ」なんて意識はなかったのかもしれません。今の某国あたりと大差ない意識で、あたかも呼吸するようにパクるのが当然だったのかもしれません。
 オリジナルだから通用したのではなく、ただ単に黙認されていただけ。そもそも、当時のサンリオキャラは日本以外では知られておらず、黙認以前の段階。

 私自身、子供のころ初めてキティーを見て、「いいのか?」と思いました。ディテール以前の問題として、全体のデザインコンセプトが丸パクリ。
 さらに言えば、当時から「センスのない劣化コピー」と感じていました。「うさこちゃん」(英語名の「ミッフィー」よりこちらの方がオリジナルの直訳に近い)には、余計なものをそぎ落としたシンプルな美しさが感じられたのですが、キティをはじめとするサンリオキャラはいずれもごてごてとして、子供心にも「子供騙し」に思えたものです。(よく言えば、アジア的混沌というか、ある種キッチュな美は成立しているかもしれません。キティがまずアジアで受けたのは、そして現在では欧米でも受けているのは、そんなところにも一因があるのかも。)

 いずれにせよ、「うさこちゃんミッフィー)」が1950年代に生まれ、若干の変遷を経て1960年代前半にはほぼ現在のデザインに落ち着いていたのに対し、サンリオの「キティ」や「キャシー」の源流が、1970年代半ばに出したミッフィー丸パクリの(顔のディテールがそっくり。口も「×」!)「リトルハニー」である事実はどうみても明らかです。
 なお、「ウサギをキャラ化すれば大差ないデザインになる」とか、「あんな子供でも描ける絵にオリジナル性などない」という趣旨でサンリオを擁護する方もいるようですが、そのような方は、例えば「ピーターラビット」を知らないのでしょうか。また、「子供でも(真似して)描ける」ということと、「何もない状態から創造する」ということには天と地ほどの差があります。ミッフィーの余計なものをそぎおとしたデザインは、子供にはたぶん無理です。

 サンリオはいいかげん恥を知り、真にオリジナルなデザインで勝負してほしいと思います。極東の田舎企業だった1970年代ではなく、世界的企業となった2010年代のサンリオには、それだけの力があるものと信じています。

 現状は、パクリ大国の某国と何ら変わりません。